2023年度 自己評価・学校関係者評価 報告書

2024.5.10

2023年度は、

〇安全で安心できる園生活

〇保護者との情報共有

〇ICT化を進め、効率化を図る

〇「魅力ある園づくり」を進める

以上のことに取り組んできました。

〇安全で安心できる園生活

新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、今まで制限してきた日常や行事を取り戻しました。まず登降園の見直しをして、保護者の方々が園内に入れるようにしました。子どもたちの姿を実際に見ていただき、送り迎えの際に担任とゆっくりと子どもの話をし、保護者同士のかかわりも増え、交わりの楽しさが感じられました。行事の人数制限をなくし、祖父母や小学生の参加によって賑わいが増しました。サークル活動は子どもたちへの発表の場を再開し、生活の中に楽しみな時間が増えました。改めて保護者の方々に支えられながら歩んでいることを実感しました。しかし、コロナ禍以前の日常や行事を知らない保育者や保護者が増えていることで、イメージの共有が難しく改めて話し合いをし、確認をしていく一年であったように思いました。

今年も幼児施設で多くの事故が報道されたり、全国各地で気象状況による災害や大震災による被害に見まわれたりしました。こうした現状をとらえながら本園でも安全について話し合いの場をもち、確認をすると同時に安全管理マニュアルの見直しをしました。また、2023年度より義務づけられた園バス安全装置を5月に導入しました。安心感の一つにはなっていますが、これまで通り、目で確かめる、複数の目で確認することを大切にしています。

〇 ICT化を進め、効率化を図る

〇 保護者との情報共有

子ども施設業務支援システム「コドモン」を導入し一年半余りが経ちました。各クラスにもタブレットを設置、事務所にも一人ずつパソコンを用意したことで、各自の端末から園児情報(保護者連絡、登降園管理等)が確認できるようになりました。また、保育記録や連絡帳も全教職員が情報共有でき、効率化と円滑化が図れるようになってきています。

保護者の方々への一斉メールでのお知らせや園だより等の活用、連絡帳やドキュメンテーションを通して子どもの様子をお伝えできるようになり、スムーズな情報共有ができるようになりました。

〇「魅力ある園づくり」を進める

共働き家庭が増え、0歳児から入園できる小規模保育園や認定こども園を希望する保護者が増えてきました。このような現状の中で選ばれる園、持続可能な園としてどのような運営をしていかなければならないか検討してきましたが、コロナ禍による園児の急激な減少と少子化は、本園にとって厳しさを増しました。この現状を乗り越えるためにこれまで検討していた企業主導型保育園を含めた新制度への移行申請に踏み切りました。6月、新制度への移行を理事会で決議され、8月に松山市に申請、9月にヒアリング審査を受け、3月設置認可決定通知を受けました。申請手続きと同時に保育園、幼稚園がこれまで培ってきた経験を持ち寄り0歳児からの保育、保育時間の延長、給食の提供等の本格的な準備を進めてきました。

【自己点検・自己評価】

①保育の計画について

日々の実践を記録し、昨日、今日、明日のつながりを意識しながら計画や振り返りを考えてきました。

子どもの実際の姿をとらえて育ちを理解しながら計画を立てるようにしました。

コドモンの記録に移行し、何をどこに記録していくことがいいのか試行錯誤でした。

今までの記録からコドモンの形を取り入れました。それぞれのやり方を尊重しながら記録をとり計画を立ててきましたが、今後、記録・計画について共通理解をもつ必要性を感じています。

②保育の在り方・幼児への対応

ありのままの子どもたちの姿を受けとめられるよう努めました。

子どもの声を聴くという点では、聞いたつもりになってしまっていることもあり、その子どもに焦点を当ててしっかりとやり取りを見たり、こちらに伝えようとしている言葉を待ったりして聞けたらよかったと思いました。

一人ひとりの子どもたちを大事にすること、一人ひとりに想いを寄せてかかわりました。

子ども全体を見る立場であっても、一人ひとりとゆったり時間をかけてかかわり気持ちを受けとめていること、理解していることを子ども自身に伝わるように努めました。また、子ども同士のトラブルでは、お互いの気持ちを受けとめながら一緒に解決方法を見つけ出していくようにしました。

他の先生たちの気づきや視点を聞いて学ぶ日々です。自分の気持ちや考えを他の先生に聞いてもらうこと、自分から発信していくことも今後より心掛けたいと思っています。

自分が何気なく言っている言葉やかかわりをもう一度見直して、言葉の使い方や子どもたちとの接し方などに気を付けたい。そして、こどもたちや保護者の方たちとの関係を築き、安心してすごせるようにしていきたい。

全教職員で保育方針を理解し、保育にあたっている。それぞれが日々振り返りながらより良い保育をしていくために努力していきたいと思います。

③健康と安全への配慮

おもちゃが落ちていたら拾ったり、危ないと思う箇所に対策したり、大きなケガにつながらないように心掛けました。

安全、危険な箇所や清潔については、時間に追われ、確認することやきれいにすることが後回しになってしまうことが多くなってしまうようになりました。時間を見つけて丁寧にできるように努めたいと思います。

一日の子どもの様子を確認することを大切にしながら保育を行い、危険だと感じた場合は援助を行ったり側で見守ったり片づけをしたりしました。

インフルエンザや嘔吐下痢などの流行の際には保育室の清掃など普段よりも細やかにするようこころがけました。

5類の移行に伴い、感染症対策も少しずつ見直しをし、消毒の機会も減らしたりマスク着用についても個人の判断に委ねたり、制限をなくして今までの生活へと戻していく方向へと動きました。今までの緊張感が安心感になる中で、衛生面への配慮が緩やかになり自身が感染症にかかったり子どもたちの間でも感染症の広がりが見られるようになったり、まだまだ衛生面での配慮の必要性を感じました。

④保育者としての資質や能力・適正

自分の中だけで思いを完結せずに、疑問に思ったことやこうしたいと思ったことを外に発信できるようにしました。いろいろな先生と自分の意見を言い合えるようになりたいと思います。

先生方の子どもへのかかわりや声掛け、対応から、日々学び同じような場面、急な対応の際に学びを活かせるよう努めました。

自分のことで精一杯だったので周りの人のことを気にかけたり助けたりすることができなかった。見通しを持って生活ができるようにしたいと思います。

子どもの育ちを補助の先生と共有しながら過ごしました。服装など身だしなみ、挨拶など、人間関係の基本を大切にしています。

保育者として子どもの気持ちを聞き取り、時には子ども同士をつなぐことを考えなかかわることに努めました。

⑤保護者への対応

バスや出会った時など、一言でも子どもの様子が伝えられたらと思って過ごしました。

バスや預かり保育等でなかなか会えない保護者も多かったので、もう少し連絡帳を活用して、子どもの様子を伝えることができればよかったと思いました。

園での子どもの様子をドキュメンテーションを使って伝え、出会えた時には直接伝えることを心掛けながらかかわりました。

コロナが明けて門を開放し、コドモンに切り替わり、いろいろなことが変わる中で保護者

に子どもたちの姿をどう伝えるか、育ちを感じてもらえるようにどうするか考えてきました。

日々の活動記録では遊びの工夫や面白さ、行事前には向かう過程など伝えるようにしてきました。

発達、友だちとのかかわりについて相談された保護者に対して、今までの経験から自分にわかることを伝えつつ、周りの先生方に相談し、正しい情報や安心できる声掛けをするように努めました。

⑥研修について

研修会に参加することで保育について、子どもについてより詳しく知り、振り返る機会になりました。

研修会に参加し、子どもがどういう遊びを楽しんでいるのか、日々気にかけて保育をしていきたいと思っています。

もっと意欲的に保育について学ぶ時を持つことができればと反省します。

研修会で学んで終わりになることが多かった。学んだことを保育に活かすためにできることから実践し、わからないことは調べて理解していくことが必要だと感じました。

研修の参加によって自分の課題に気づくことができた。保育を取り巻く環境については、社会問題や新制度など、理解が不十分なこともあるのでもっと勉強したいと思います。

以上、記述をとりあげました。

自己点検・自己評価をすることで日々の保育を振り返り、自身の課題をみつけ、次年度の保育につなげられるようにと思います。

ICT導入によって効率化が進む中ですが、「子どもにとって」「保護者にとって」を柱に、今後もコミュニケーションを大切に取り組みたいと思います。

社会状況は年々変化しています。それに応じて変えなければならないことは変えていき、変えてはいけないことは大切にしていきたいと思います。その一つとして、今まで大切にしてきた「遊びから学ぶ」保育、「自分で考え判断し行動できる子どもに育てる」ためのより良い保育に努め、継続してきたいと思います。

【学校関係者評価】

保護者の方々からもたくさんの貴重なご意見をいただきました。

感染症対策を今後も徹底して欲しい。ペーパータオルの設置使用の継続のお願い等の衛生管理について、ICT化による写真販売について、クラスの様子だけでなく他の年齢のクラスの様子がわかる時があれば嬉しい、体に優しいおやつを出していただきたい、行事の詳細を早く知らせて欲しい、お知らせはアプリとメールでお知らせをお願いしたい。サークル活動ができる日時が幅広くなると参加可能日が増えるので検討していただきたい。等々のご意見をいただきました。こうした一つ一つについて見直しをし、より良い方向となるよう検討実施したいと思います。

他、来年度よりこども園への移行により様々な変化に戸惑う事があると思いますが、先生方への信頼と安心のもと園生活を送りたいと思います。時代の変化によって変化していくこともあろうかと思いますが、すくすくのびのび子どもが育つ環境であり続けることを願っております。

保護者の皆さまのお支えとご理解により、今年度も無事に終えることができました。今後も保育方針や内容については変わることなく、子どもたちの今を大切に“のびのび遊びすくすく育つ”子どもたちのために、温かいぬくもりのある保育を職員一同、努力してまいりたいと思います。

今年度を振り返り、引き続き次年度の課題として下記のことに取り組みたいと考えました。

〇認定こども園の生活を保護者と共に創っていく

〇安全で安心できる園生活

〇ICT化による保育の共有化と保育の質の向上

〇「魅力ある園づくり」を進める

以上のことを2024年度につなげていきたいと思います。

財務状況

公認会計士の監査により、適正に運営されていると認められている。

苦情解決件数

2023年度は、苦情の受付はありませんでした。